オンプレミス型のグループウェアとは?導入する目的やポイントを解説!

オンプレミス型のグループウェアとは?導入する目的やポイントを解説!

グループウェアのオンプレミス型は、クラウド型では構築できないシステムやセキュリティ要件を満たす際に適しています。

そこで本記事では、そんなオンプレミス型の具体的な導入目的や、実際に導入する際に押さえておくべきポイント、よくある導入の失敗などを解説します。

記事の最後には、オンプレミス型とクラウド型の利点を合わせたグループウェアサービスも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

チームをつなぐコミュニケーションツール

SONRには月額制の安価で導入しやすいクラウド版と
各社専用の環境で構築するプライベートクラウド版があります。

グループウェアとは

グループウェアとは、組織内での情報共有やコミュニケーションを円滑にし、業務の効率化を図るためのITツールのことで、オンプレミス型とクラウド型の2種類があります。

オンプレミス型は、自社サーバーにソフトウェアをインストールして運用する形態でカスタマイズが可能ですが、導入・運用・メンテナンスには専門知識やスキル、高い初期費用や運用コストが必要です。

一方、クラウド型は外部のサーバーにあるグループウェアを利用し、インターネット環境があればどこからでも利用できます。自社でサーバーの準備やメンテナンスを行う必要がなく、初期費用や運営コストを抑えられますが、提供されるソフトウェアのカスタマイズには制限があります。

ここからは、オンプレミス型のグループウェアについて、具体的にどのようなことができるかや導入目的を解説していきます。

オンプレミス型グループウェアの主な機能

オンプレミスで対応可能な機能はグループウェアによって様々ですが、主に次のようなものがあげられます。

  • メール機能
  • スケジュール管理
  • プロジェクト管理
  • ファイル共有(ドキュメント・画像など)
  • コミュニケーション(チャット、掲示板)機能
  • 設備予約(会議室や備品貸し出しの予約管理)
  • ワークフロー

プロジェクト遂行におけるコミュニケーションやスケジュール管理、ファイルの共有、チャット、テレワークでの円滑な連絡や承認フローの効率化など、様々な課題に対応できます。

機能1:メール

メールの送受信がスマートフォンやタブレットなど、端末に依存せずに利用できる機能です。もちろん迷惑メール対策も組み込まれているため、パソコンのメールソフトと同様の感覚で社外からメールの確認・返信が行えます。

機能2:スケジュール管理

個人やチーム、部署内のスケジュールを管理・共有する機能です。会議やイベントの日程調整をスムーズに行い、予定のリマインドや色分け表示といった一般的なカレンダー機能に加え、施設や会議室の予約、Web会議用のURL自動発行などにも対応しています。また、個人のスケジュール管理だけでなく、メンバーのスケジュールを共有し確認することで、業務の割り振りがしやすくなり、計画通りに業務を進められます。

機能3:プロジェクト管理

プロジェクトの進捗状況を共有し、効率的にタスクを管理する機能です。プロジェクトに参加するメンバーのタスクの進捗率や現在の状況、終了予定日などの確認が可能なため、進捗状況を可視化し、チーム全体でプロジェクトを効果的に推進することができます。

機能4:ファイル共有

文書や画像などのファイルをチームや部署で共有できる機能です。複数のメンバー間で共有・管理し、細かい権限設定も可能なのでセキュリティ強化にも役立ちます。さらに、グループやプロジェクトごとに資料や写真、ドキュメントを整理し、いつでもどこでも必要な情報にアクセスできるため、業務の効率化を進めることができるでしょう。

機能5:社内の設備予約や備品管理

会議室の予約や備品の貸し出し管理を円滑に行える機能です。会議室やプロジェクタなどの施設や機材の予約管理が可能であり、スケジュール機能と連動して施設予約と同時にメンバーの予定も登録できます。また、同時間帯の予約の重複を防ぐことも可能であるため、効率的な設備利用が実現するでしょう。

機能6:コミュニケーションツール

チャットや掲示板を通じて、チームや部署内のコミュニケーションを効率化する機能です。報告や連絡、相談などを迅速に行え、社内全体へのメッセージは掲示板、個人同士のやり取りはチャットで行います。さらに、グループやプロジェクトを指定していつでもメッセージの送受信や共有ができ、業務の流れや進行具合の確認もできます。掲示板には全社的に共有したい情報をアップすればトップ画面で閲覧可能なため、重要情報の見逃しを大幅に減らすことにも繋がるでしょう。

機能7:ワークフロー

申請や承認、決済などの業務を迅速かつ簡単に行える機能です。進捗状況やステータスの管理、申請承認フローの効率化に役立つほか、スマートフォン対応のサービスにおいては、出先からの申請や承認もスムーズに行えます。様々な申請業務を自動化し、申請から承認、決裁までのフローを自動化することで、書類や承認ルートの選択ミスがなくなり、未承認案件の管理も改善されます。

オンプレミス型のグループウェアを導入する目的

グループウェアの導入目的の多くは、業務効率化やコミュニケーションの円滑化ですが、オンプレミス型を選択する最大の理由はシステム構築の自由度ではないでしょうか。

オンプレミス型のグループウェアは、自社でシステムを構築・管理をします。そのため、独自のセキュリティ要件を満たすことが可能で、厳格なセキュリティ体制が構築できるというメリットがあるのです。

例えば、不正アクセスを防ぐためのデバイスの設置、アクセス制御や認証の強化など、企業が求めるセキュリティレベルに合わせてカスタマイズすれば、どこまでもセキュリティを高めることができるでしょう。

もちろん、オンプレミスの導入目的として、従業員のスケジュール管理やデータの共有もあり、これらはチームの連携を強化して業務効率を向上させます。そして、コミュニケーションを円滑にし、リアルタイムでの情報共有やスケジュールの調整にも役立ちます。これにより、人手不足を補うだけでなく、働く人の負担軽減や業務プロセスの効率化が図ることが可能になるでしょう。

このように、グループウェアを導入する目的には「セキュリティ対策」「業務効率化」「コミュニケーションの円滑化」など様々な要素があります。最終的にはこれらを組み合わせて、企業の生産性向上や組織力の強化に繋げることができるため、グループウェアの導入は企業にとって欠かせないサービスだと言えるのではないでしょうか。

関連記事:オンプレミスのセキュリティをクラウドと比較!自社に適したサービスはどっち?

オンプレミス型グループウェアの導入時のポイント

オンプレミス型グループウェアの導入時のポイント

セキュリティ対策や業務効率化を図るには、自社のITインフラを最適に構築・運用することが求められます。ここでは、オンプレミス型のグループウェア導入時に押さえておくべきポイントを以下の4つ紹介します。

  1. 導入目的の明確化
  2. 操作性に優れているか
  3. 運用範囲の決定
  4. 既存システムとの相性

それでは一つずつ確認していきましょう。

導入目的の明確化

グループウェアを導入する際は、はじめに目的を明確にすることが重要です。目的を明確にしないままシステムを導入すると、既存のシステムと機能が重複してしまったり、社内で上手く活用できないといった失敗に繋がる恐れがあります。そのために、以下のようなポイントを確認しながら導入目的を具体的に洗い出していきましょう。

  • なぜグループウェアを導入したいのか(現状の問題)
  • グループウェアで実現したいことは何か(理想の状態)
  • どこまでを適用範囲とするのか
  • 実際の手順や障害が起きた場合の対応は?
  • 予算はいくらなのか

例えば、「テレワークでも承認フローを円滑にしたい」という場合は、現状の問題点として「申請業務の承認に時間がかかる」ことが挙げられるかと思います。この問題を解決するために、「経費清算や契約押印申請、労務業務申請など、どの範囲まで対応させたいのか」「いつまでに導入したいのか」「必要な予算はいくらなのか」を明確にしていきます。そうすることで導入計画を立てやすく、余分なコストを抑えることにも繋がるでしょう。

操作性に優れているか

グループウェアの導入にあたって「操作性に優れているか」という点も押さえておきたいポイントです。

新しくシステムを導入したものの使い方が難しいと、通常よりも工数が増えてしまったり、かえって業務効率が低下するケースも少なくありません。そのため、システムを利用する社員のITリテラシーの有無に関わらず、直感的に操作できるグループウェアを選び構築することが、社内で定着しやすくなる近道の一つでしょう。

また、導入の失敗を避けるためには、無料トライアル期間などを活用して現場の担当者が使いやすいシステムを選ぶことが重要です。

運用範囲の決定

グループウェアを導入する際、運用範囲を明確に決定することが重要です。

範囲を設定せずに構築を進めると、サーバーやストレージの過不足やセキュリティの脆弱性が生じる可能性があります。

例えば、社内のみで利用するのか、外出先やテレワークでも利用可能にするのかを明確にしましょう。適切な範囲を設定することで、無駄なコストを抑え、安全かつ効率的な運用が実現できます。

既存システムとの相性

グループウェアを導入する際には、既存の業務システムとの相性も重要です。

既存システムとの連携が上手く取れないと、利便性が低下し現場が混乱する可能性も出てきます。そうなると業務の効率が低下し、企業の生産性や組織力にも悪影響を及ぼしかねません。

そのような事態を避けるためにも、グループウェアの拡張性を確認した上で、スムーズな連携が取れるグループウェアを選ぶことが重要です。

オンプレミス型グループウェアの導入時によくある失敗例

グループウェアは業務を効率化する優れたツールですが、導入しても期待した効果が得られないことがあります。

その一因は、現場での浸透が不十分なことです。先述もしましたが、導入前に企業の課題や目標を明確にし、運用ルールを検討しなければ、どれだけ機能が充実していようが、無駄になってしまう可能性もあるのです。

ここでは、実際にオンプレミス型のグループウェアを導入した際に起こりうる失敗例を3つ紹介します。

  • 試算よりもコストが増加した
  • 属人性が高くなりトラブル時の対応に困る
  • 災害時にデータ破損リスクがある

試算よりもコストが増加した

グループウェアを導入する際、様々な機能を持つものを選ぶべきか迷う担当者は多いはずです。とはいえ、決して機能が多ければいいというわけではありません。

足りない機能は専用サービスで補うこともできるため、コストパフォーマンス重視で選択することが重要です。

その理由は、不要な機能を備えたグループウェアを導入すると余計なコストがかかる可能性があるからです。自社のニーズを把握し、必要最小限の機能を持つグループウェアを選ぶようにしましょう。これにより、導入時および運用時のコストを抑えることができます。

また、使いこなせない機能を持つグループウェアを導入しても意味がありません。自社のIT環境に合ったサービスを選ぶためには、現場の声を反映させ、段階的に導入範囲を広げていくことで、グループウェアが組織内で浸透し、業務効率化に繋がるようになります。

属人性が高くなりトラブル時の対応に困る

オンプレミス型のグループウェアは自社でシステムの構築・運用を行うことから、属人性が高くなるというデメリットがあります。

サーバーやシステム管理者の確保が難しく、何らかの理由でその人が退社したり後任が見つからないことも考えられるでしょう。万が一トラブルが発生してしまえば、対応が遅れるだけでなく、外部に依頼してコストが高くなるという可能性も大いにあります。

災害時にデータ破損リスクがある

自社内にソフトウェア機器を設置しデータを保管するオンプレミス型では、地震や火災などの災害時にデータが破損する恐れがあります。

最悪の場合、事業の継続が難しくなるため、バックアップシステムを確保してデータセンターなどを冗長化させておくことが求められるでしょう。

こういったデメリットから、東日本大震災以降、BCP対策(緊急事態でも事業を継続させるための施策)として、オンプレミス型からクラウドに移行する企業も増えてきているのも事実です。

「ホスティング型プライベートクラウド」なら少ないリソースで細かい要件が満たせる

「ホスティング型プライベートクラウド」とは、クラウド型のサービス内に自社独自のプライベートなスペースを設けて運用するスタイルのことを指します。

もう少し詳しく説明すると、通常のクラウド(パブリッククラウド)といえば、クラウド事業者が提供する仮想サーバーをユーザーで共有して利用するものですが、その仮想サーバーの中に自社専用のサーバーを作り、独自のシステムが構築できる運用サービスが「ホスティング型プライベートクラウド」です。

つまり、オンプレミス型とクラウド型の利点を組み合わせたようなもので、少ないリソースでありながら細かい要件が満たせるという特徴を持ちます。そのことから、多くの企業にとって魅力的な選択肢となっています。

「機密データや個人情報を安全に管理するための専用のプライベートクラウドが必要でありつつ、初期費用や導入にかかる労力を最小限に抑えたい…」などとお考えの場合は、「ホスティング型プライベートクラウド」を利用したサービスの使用を検討してみてはいかがでしょうか。

自社独自のプラットフォームが構築できる「プライベートクラウド版SONR」

ホスティング型プライベートクラウドの仕組みを利用したプライベートクラウド版SONRは、自社専用のサーバーで運用するためセキュリティも高く、業務に合わせたオリジナル機能が追加できるなど、独自プラットフォームが構築できるパッケージとなっています。

このプライベートクラウド版SONRには、次の5つの特徴があります。

プライベートクラウド版SONR
  • 自社独自のコミュニケーションインフラを自由に構築できる
  • 企業のニーズに合わせた機能を追加
  • 既存ツールと連携が可能
  • スマホアプリで外出先からアクセス
  • 自社のセキュリティポリシーに合わせた運用

「自社のセキュリティ要件に合わせた運用がしたい」
「すべてのメッセージログを自社のサーバーで管理したい」
「クラウドに関する知識があまりないため具体的なアドバイスがほしい」

このようにお考えでしたら、まずはSONRにご相談ください。クラウドのプロによるアドバイスやサポートで、お悩みや課題点を解決することができます。

チームをつなぐコミュニケーションツール

SONRには月額制の安価で導入しやすいクラウド版と
各社専用の環境で構築するプライベートクラウド版があります。

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