クラウドでデータ管理するメリットとデメリットは?不安解消のためのおすすめサービス
クラウドでのデータ管理は、膨大なデータを効率的に管理し、アクセスの利便性を高めるものとして、多くの企業や個人が利用しています。
しかし、その一方で、クラウドのセキュリティや信頼性に対する懸念もあり、データ管理のクラウド化に踏み切れない企業も存在します。
そこでこの記事では、クラウドでのデータ管理のメリットとデメリットについて解説し、クラウド利用に対する不安を解消するためのおすすめサービスもご紹介します。
クラウドサービスの選び方に迷っていたり、安心してクラウドを利用したいと考えていたりする企業の方は、この記事をきっかけに、クラウドを活用するための一歩を踏み出しましょう。
目次
クラウドデータ管理とは?普及の理由
まずは、クラウドデータ管理とは何かをご説明します。クラウドデータ管理とは、ネットワークを通してオンライン上でデータを保存・共有する仕組み全般を指します。特に数名のチームでプロジェクトを行う場合、ファイルなどのデータをクラウド上で共有することで業務の効率化を図ることができます。
一昔前であれば、データをCDやUSBフラッシュメモリに保管し、それを貸し借りすることでデータの受け渡しを行っていました。しかし、この方法ではデータの紛失や盗難、消去の可能性があり、データ管理においてリスクがつきまとうものでした。
しかし、IoTが著しく発展した今日では、データをクラウド上に保管し、さまざまな端末からアクセスできるようにすることで、データの利用を円滑に行えるようになりました。また、クラウドデータの管理者を定め、パスワードや閲覧・編集の権限などをチーム内に付与することで、データの安全性(セキュリティ)を高めることができます。
このように、クラウドデータ管理が普及した大きな理由としては、データの管理や共有が安全で便利になったことがあげられます。
クラウドでのデータ管理の重要性
次に、クラウドでのデータ管理の重要性について説明します。
高度なセキュリティ管理
企業が持つデータには、顧客情報や売上など機密性が高い情報が多いため、これらの情報が外部に漏れないようにデータ管理のセキュリティを高める必要があります。
特に昨今では、テレワークやサテライト勤務などの導入により働き方が多様化しており、従来以上にデータ管理の重要性が問われています。そのため、データ管理においては、外部からの侵入防止や内部からの漏洩防止のシステムを構築し、安全に情報を取り扱うことが今日の企業には求められています。
クラウドでデータを一括管理すること(クラウドデータ管理のシステムを導入すること)により、PCやタブレット、スマートフォンなどのあらゆるデバイスからの利用を監視し、適切なアクセスコントロールを行うことで、社内外でのデータ共有が可能となります。
データ保護と復元
データの大きいファイルを取り扱っている際に、PCが重くなったり、ネット環境が悪かったりして、作成していたデータが消えてしまった経験がある方も少なくないと思います。また、古いデータの上書きなどにより作業の手戻りを余儀なくされた方もいるのではないでしょうか。
個人PCの作業レベルであれば時間をかければ復元できることもありますが、ビジネス上での企業との共有データのレベルでは、データの破損や紛失等は致命的なミスに直結します。
クラウド上でデータ管理をすることで、サービス提供者のサーバーでデータ管理ができ、定期的な自動バックアップが行えるため、データが消えてしまうリスクは非常に少なくなります。
効率的なアーカイブ管理
クラウド上でのデータ管理に移行することで、これまで紙媒体で保存していた情報を年代や顧客別などに自由にカテゴライズして保存することができます。
これにより、企業がアーカイブしている多くの情報の中から、キーワード検索を行うことで、必要なデータをすぐに手に入れることが可能に。
このアーカイブ機能は、企業が情報を効率的に管理し、ビジネスの競争力を高めるためには不可欠なのです。
クラウドでデータ管理するメリット
ここからは、クラウドでデータ管理を行うことのメリットについて具体的にみていきます。
いつでもどこでもデータにアクセス可能
ネット環境が整っていることが条件ではありますが、パスワードや認証システムにより、クラウド上のデータを24時間どこからでも利用することが可能です。
企業においては、チームでプロジェクトを行うことが多いため、クラウド上でのデータ管理・作業により、情報の共有や作業の分担が容易になります。
データ容量を気にせず保存可能
ローカルPCや外付けHDDの場合、高画質の写真や動画、ファイルデータなどにより、保存できる容量が限られてしまうことがあります。そのため、他のデータを消去したり移動したりする必要が生じ、無駄な作業が発生することに。
しかし、クラウド上でデータ管理を行う場合、企業は余裕を持ったサーバー容量を契約しておけば、データ容量を気にせずに保存や移動が可能となります。(ただし、一般的にサーバーの容量が大きくなるほど、月額や年額の使用料金は高くなります)
アクセスコントロールが容易
前述した「いつでもどこでもデータにアクセス可能」という点に加えて、セキュリティーを確保するためには適切なアクセスコントロールが不可欠です。
クラウド上でデータ管理を行うことで、管理者(上司やプロジェクト責任者など)が承認やパスワードの付与、ログイン情報の確認が容易に行えます。これにより、データへのアクセスを厳密に制御することができるようになります。
人件費削減と効率化
クラウド上でデータ管理を行うことで、従来、人が行っていたデータ管理にかかっていたコストを大幅に削減することが可能です。
また、人為的なエラーも併せて防止できるため、経済的かつ効率的なシステムであると言えます。
災害時の事業継続を支援するBCP対策
自社でデータサーバーを設置している場合、地震や停電などの災害によって物理的な事業継続が困難になるリスクがあります。しかし、クラウドの場合は、専門的な施設で管理されているサーバーにデータが保管されており、災害時における被害リスクが少なくなります。このため、BCP(事業継続計画)に基づいた運営体制を確立することが可能です。
このように、クラウド上でデータ管理を行うことにより、災害時における作業の中断やデータ消失といったリスクを軽減し、安全な事業運営が実現します。
クラウドでデータ管理するデメリット
クラウドでデータ管理を行うメリットは多くあることがわかりましたが、導入にあたっては、そのデメリットも確認しておく必要があるでしょう。
初期投資とランニングコストの増加
クラウド上でデータ管理を行う際には、システムの導入費用や月額のサーバー費用、セキュリティー対策費などが発生します。社内LANを使用する場合と比較して、クラウドを利用する場合は外部からの侵入や内部漏洩を防止するために、より強固で複雑なセキュリティーシステムが必要です。
初期投資とランニングコストが増加するため、企業の成長や特性に応じた適切なセキュリティーを構築する必要があります。
カスタマイズ性の制約
自社サーバーを利用する場合、細かい設定や利用特性に応じて容量やセキュリティー対策を柔軟に調整することが可能です。
一方、クラウド上でデータ管理を行うでは提供会社のサービス内での利用となるため、社内の働き方や業務形態に合わせた細かなカスタマイズが難しい傾向があります。
クラウドのデータ管理への不安を解消するために必要なこと
では最後に、クラウドでのデータ管理への不安を解消するために必要なことについて、具体例をあげながらご説明します。
セキュリティ対策
クラウドでのデータ管理における不安を解消するためには、具体的なセキュリティー対策が不可欠です。以下に有効な対策方法を示します。
- データの暗号化
- 2段階承認(申請→承認体制)
- ワンタイムパスワードの付与
- アクセス制御の強化
- マルウェア対策(※)
- 侵入検知システムの導入
※プログラム制御されたデバイスやサービス、関連するネットワークに害をおよぼしたり、悪用したりすることを目的として設計された不正ソフトウェアの総称を示す。
また、外部からのデータ攻撃(ハッキングやウィルスデータの送付など)からデータを守るために、企業内で以下の対策も必要です。
- パスワードの定期的な変更
- セキュリティー外のサイト閲覧の禁止
これらの対策を組み合わせることで、クラウド上でデータ管理を行う際のセキュリティーのレベルを向上させることができるでしょう。
データのプライバシー保護とデータガバナンス
企業のデータ管理においては、社内サービスや商品のノウハウだけでなく、顧客の個人情報など機密性の高い情報を含む場合があります。
このため、クラウド上でデータ管理を行う際はセキュリティーを強化すると同時に、組織全体でデータの定義、分類、所在地、命名規則など、ルールの確立が重要です。企業特性に合わせたデータの取り扱い方法を定めることで、以下のようなメリットがあります。
- ポリシーの策定:組織全体でのデータ管理の透明性を高め、企業の信頼度を向上
- 効率的なデータ管理:データの重複や無駄なデータの存在を減らし、データの品質を向上
- プライバシー保護の強化:顧客の個人情報など機密性の高いデータを適切に保護し、情報漏洩のリスクを軽減
これにより、企業はデータ管理の安全性と効率性を両立させ、クラウド環境におけるデータの適切な管理が可能になります。
操作の容易性
クラウドによるデータ管理システムは、企業の生産性や効率をUPするものであり、サービスの操作に手間取ったり、複雑で覚えにくかったりすると導入した意味がなくなります。
社内で使用しているOSとの親和性やデータの内容、スタッフの業務内容に合わせて、適切なシステムを選定する必要があります。
クラウドデータ管理は「プライベートクラウド版SONR」
今回はクラウドデータ管理のメリットやデメリット、導入にあたって不安を解消するための方策についてご紹介しました。
SONR(ソナー)は1,000社を超える企業に導入されているクラウド型の組織活性化コミュニケーションツールです。
プライベートクラウド版SONRは、自社独自のサーバ環境でSONRを運用するためセキュリティの高い自社オリジナル機能の開発が可能。独自プラットフォームを構築できるパッケージとなっています。
様々な暗号化通信に対応
プライベートクラウド版SONRでは、 SSL暗号化通信を使用してデータベースにアクセスし、データベースの内容を暗号化することができます。
また、端末上のデータも暗号化するなど、さまざまな暗号化技術を利用することで、スマートフォンの紛失やハッキングなどの情報漏洩リスクにも対応可能です。
各種セキュリティ対策に対応可能
プライベートクラウド版SONRでは、アクセスできる端末を制限したり、2段階認証を実装したりできるほか、パスワードポリシーの設定、IPアドレス制限など、自社のセキュリティポリシーに合わせた高度なセキュリティを実現できます。
充実のサポート体制
プライベートクラウド版SONRでは、ブラウザのバージョン対応やミドルウェア・DBのバージョンUP、最新OSへの対応、業務内容に合わせた新機能の追加・カスタマイズ、データやログのバックアップ支援などのきめ細かいサポートを行っております。
弊社ではお客様のご要望に応じた最適な保守管理サービスを設計・ご提案をさせていただきます。まずはシステムについて、お気軽に担当者までご相談くださいませ。
プライベートクラウド版SONRは、次の5つの特徴でクラウドに関する困りごとの解決を徹底サポートしています。
- 自社独自のコミュニケーションインフラを自由に構築できる
- 企業のニーズに合わせた機能を追加
- 既存ツールと連携が可能
- スマホアプリで外出先からアクセス
- 自社のセキュリティポリシーに合わせた運用
「自社のセキュリティ要件に合わせた運用がしたい」
「すべてのメッセージログを自社のサーバーで管理したい」
「クラウドに関する知識があまりないため具体的なアドバイスがほしい」
このようにお考えでしたら、まずはSONRにご相談ください。クラウドのプロによるアドバイスやサポートで、お悩みや課題点を解決することができます。