オンプレミスはなくならない?企業があえて採用し続けるその理由とは?
テクノロジーが進化し、クラウドの仕組みを活用する企業が増加している状況にもかかわらず、高い初期費用や保守・メンテナンスの負担があるオンプレミスは、なぜなくならないのでしょうか。
そこで本記事では、クラウドが普及してもなお、オンプレミスがなくならない理由についてご紹介すると共に、オンプレミスと比較されることが多いクラウドについてもお伝えしていきます。
目次
オンプレミスがなくならない理由
オンプレミスがなくならない理由には、以下のような要因が挙げられます。
オンプレミスがなくならない理由①高度なセキュリティ
オンプレミスがなくならない理由の中で、特に注目すべきなのは高度なセキュリティの実現と厳格なコンプライアンス要件への対応能力です。
なぜなら、オンプレミスは自社のネットワークシステムを用いるため、アクセス制御がしやすく、より厳格なセキュリティ対策が可能だからです。
例えば、医療や金融業界などのような高い機密性が求められる業界では、顧客の個人情報や取引データの取り扱いが極めて重要であり、コンプライアンスやセキュリティの観点から、オンプレミスが選択されることがあります。
複数の企業でサーバーを共有するクラウドサービスと比較すると、自社専用のシステムを構築するオンプレミスは企業のセキュリティ要件にも柔軟に対応できるので、その利点からなおもオンプレミスがなくならないのです。
オンプレミスがなくならない理由②カスタマイズ性の高さ
オンプレミスは、企業が独自のITインフラを構築する仕組みのため、業務内容に合わせてシステムやアプリケーションが自由にカスタマイズできます。この大きな特長により、企業は自社独自の要件に合わせたシステムを構築することができます。
このカスタマイズ性の高さが、オンプレミスがなくならない理由の一つと言えるでしょう。
オンプレミスがなくならない理由③既存システムへの投資
長期にわたってオンプレミス環境に投資している企業は、既存のシステムやプロセスを一新することなく、引き続きオンプレミスを利用することが経済的であると判断することがあります。
これらの理由から、オンプレミスは依然として特定の業務や状況において必要不可欠な存在とされています。
オンプレミスが古いと言われる要因の1つは「クラウドの普及」
これまで「オンプレミスがなくならない理由」についてお伝えしてきましたが、その一方で「時代遅れ」と思われてしまう要因も存在します。その中の1つに、近年の急速なクラウドの普及があります。
クラウドは柔軟性や拡張性に優れ、外部委託による運用効率の向上など、多くの利点があります。これにより、企業は素早い適応力やコスト削減が実現できるようになったのです。
一方でオンプレミスは、物理的なサーバー、ネットワーク機器、ソフトウェアライセンスなどの購入費用や運用の負担などがあり、これらがクラウドとの比較でオンプレミスが時代遅れとされる要因となってしまっています。
これらの要因により、企業へ新たにサーバーを導入する際には「オンプレミスとクラウドのどちらが自社に適しているのか…」などと悩んでしまう企業は少なくありません。
そこで注目したいのが、近年、新たな選択肢の1つとなっている「ホスティング型プライベートクラウド」の仕組みを使ったサービスです。
この形態は、企業は自社の専用サーバーやインフラをクラウド事業者が管理する形態で、オンプレミスのセキュリティを維持しつつクラウドの利点も享受できる画期的な仕組みとなっており、また、オンプレミスの弱点を解消するための運用形態としても注目されています。
ホスティング型プライベートクラウドを活用する利点
このホスティング型プライベートクラウドの主な特徴には、以下のようなものが挙げられます。
柔軟性とセキュリティの両立
ホスティング型プライベートクラウドを活用することで、従来のオンプレミス環境と同等の高いセキュリティを確保しつつ、クラウドの利点である柔軟性も享受することができます。
クラウドの柔軟性にはさまざまなものがありますが、例えば、クラウドはインターネットを経由してアクセス可能であり、従業員は遠隔地からでも業務にアクセスできるという特性があります。これにより、柔軟な働き方やリモートワークの導入がスムーズに行えるでしょう。
このように、ホスティング型プライベートクラウドの利点により、セキュリティと柔軟性が両立し、企業は安全かつ業務効率化の実現が期待できます。
外部委託による運用の負担軽減
ホスティング型プライベートクラウドでは、必要なシステムをクラウド事業者から借り受け、その運用を外部に委託することができます。
これにより、企業は自社でのインフラ構築や運用・メンテナンスにかかる負荷が軽減され、自社のよりコアな業務に専念することができます。
初期導入コストが抑えられる
多くのホスティング型プライベートクラウドは月額費用のサブスクリプション型の料金体系で利用できます。
この料金体系は、利用したリソースやサービスに対して支払う方式であるため、企業は必要最低限の費用で導入が開始できます。
初期投資を最小限に抑えながらも、必要なリソースを利用できることがホスティング型プライベートクラウドの利点の1つと言えるでしょう。
このように、ホスティング型プライベートクラウドは、クラウド環境を自社が占有できるため、他社の利用者の影響を受けにくい上、特にセキュリティ面を確保しやすい点が大きな特徴です。
さらに、オンプレミスに比べて手間がかからず、安価かつ迅速にサービスが利用できるといった利点もあります。
「機密データや個人情報を安全に管理するための専用のプライベートクラウドが必要」「初期費用や導入にかかる労力を最小限に抑えたい…」などとお考えの場合は、「ホスティング型プライベートクラウド」を利用したサービスの使用を検討してみてはいかがでしょうか。
自社独自のプラットフォームが構築できる「プライベートクラウド版SONR」
ホスティング型プライベートクラウドの仕組みを利用したプライベートクラウド版SONRは、自社専用のサーバーで運用するためセキュリティも高く、業務に合わせたオリジナル機能が追加できるなど、独自プラットフォームが構築できるパッケージとなっています。
このプライベートクラウド版SONRには、次の5つの特徴があります。
- 自社独自のコミュニケーションインフラを自由に構築できる
- 企業のニーズに合わせた機能を追加
- 既存ツールと連携が可能
- スマホアプリで外出先からアクセス
- 自社のセキュリティポリシーに合わせた運用
「自社のセキュリティ要件に合わせた運用がしたい」
「すべてのメッセージログを自社のサーバーで管理したい」
「クラウドに関する知識があまりないため具体的なアドバイスがほしい」
このようにお考えでしたら、まずはSONRにご相談ください。クラウドのプロによるアドバイスやサポートで、お悩みや課題点を解決することができます。