情報共有の重要性とは?共有不足で生じる問題点とその解決策

情報共有の重要性とは?
社会人になると、「報連相が大事」「情報共有を徹底しよう!」と言われるようになります。
しかし、実際には情報共有が不足し、こんなことが起こっていないでしょうか?
- トラブル発生。上司に相談したら「聞いてない!」と叱られた
- 他の部署に案件を渡す時、よく伝達ミスが起きる
- 前任者の異動や退職の度に業務のことがわかる人がいなくなる
またルールを作っても形骸化してしまい効果的な情報共有ができていない、メンバー間で情報格差があって課題を感じる…といったチームも多いでしょう。
そこで、今回は情報共有について考えてみました。
目次
情報共有とは

そもそも情報共有とは何でしょうか。
情報共有とは、個々の社員のもつ情報を蓄積、共有、活用することを言う。
ITトレンド「情報共有とは」
効率的に情報の蓄積、共有、活用をするために、情報共有システム・ツールを導入する企業が多い。日々行われている業務を情報共有のシステムへ蓄積することによって、現状の把握や他人の情報や過去の情報資産を活用できる。
つまり情報の「蓄積」、「共有」、「活用」をすることが情報共有です。
情報共有が不足することで生じる弊害
社内での情報共有ができていないと、チーム連携が上手く機能しないなどの好ましくない状態に陥ります。
特に、情報共有の不足で生じるデメリットは大きく分けて3つあります。
業務が属人化し担当者に依存する
業務を通して培った情報や知識も社内で共有されていないと、その人が退社したり異動になったりしただけで、ノウハウがリセットされてしまいます。最低限の引き継ぎはされても、効率的なやり方や業務への知識まで引き継げているかはその人次第。引き継ぐ人もわざと伝えていないわけではなく、それが価値のある情報と気づいていないケースも。
今までエクセルファイルを利用して各種報告や数値を出していました。しかし新しい担当者にはそれを伝えていなかったため、全部の資料を一から作り直し、時間が今までの数倍かかってしました。周囲も何となく新しい担当者は仕事が遅いというイメージを持って雰囲気が悪化。
また、この他にもトラブルが起きた時の対処も人によって差が生まれます。Aさんは以前に対応したことがあるから素早く回答できる、Bさんは関係者に聞き取りして上司に報告し指示を仰ぐので時間がかかる…なんてことも。
このように業務のノウハウを担当者個人しか持っておらず、会社やチームに共有されていない状態を属人化と言います。
企業などにおいて、ある業務を特定の人が担当し、その人にしかやり方が分からない状態になることを意味する表現。多くの場合批判的に用いられ、誰にでも分かるように、マニュアルの作成などにより「標準化」するべきだとされることが多い。企画・開発業務など、属人化されているのが一般的と言われる業務もある。
実用日本語表現辞典「属人化」
仕事の無駄をなくして生産性を向上させるためにも、また提供する商品やサービスの品質を保つためにも、業務を標準化するための情報共有をして、担当者によるバラつきをなくすことが重要です。
作業が非効率になり生産性が低下する
既に誰かが解決している課題で悩み時間がかかる、似たようなトラブルがあちこちで起こる、似たようなことを何人にも聞かれる…。
これらは同じ問題を担当者がそれぞれ個別に解決しようとするために起きています。
飲食店で、より効率的に客席を埋めるために予約受付の仕組みを変えました。しかし店長がいる時にその話を聞いた人たちは新しい予約のとり方を知っていますが、シフトが違う人たちは何も聞かされないまま今までのやり方で予約を受け、現場が混乱。何も聞いていない人たちは自分たちだけ知らされていなかったと感じ、シコリが残りました。
これらの問題は情報共有ができていれば解決できます。
また、トラブルにはならなくともヒヤッとした、といった経験はありますよね。こういったヒヤリハットも社内で共有すると、「ここは間違いが起こりやすいから気をつけよう」と業務にあたるためチーム全体でのミスを減らせます。
チームワークの悪化
一つの仕事を最初から最後まで一人が担当するケースはそう多くはありません。部署間で引き継ぎ、それぞれの領域でお互い連携しています。
しかし十分に情報共有がされていないと、伝達漏れが起こったり、知っていれば回避できたはずのトラブルが起きやすくなります。その案件に対して誰が何をやってきたのか、また今どういう状況なのかが把握できづらくなるためです。悪いケースでは、誰も全容を知る人のいないプロジェクトになってしまうことも…。
こういったトラブルの頻度が高くなれば信頼関係は築けなくなってしまい、社内コミュニケーションが機能しなくなります。部門間での壁ができ、ますます連携が取れなくなってしまいます。
情報共有のメリット
一方で情報共有が進むと、3つのメリットが生まれます。
チーム全体の生産性が向上する
例えば、営業成績の良い営業マンや販売員のアポのとり方やセールストーク、クロージングの時に気をつけていることなどを情報として共有することで、チーム全体の営業力が底上げされます。
他にも見栄えの良い資料の作り方、作業でミスを減らすコツ、頻繁ではないが時々発生する業務のマニュアル化など、やったことのある人しか知り得なかった情報を蓄積し、他の人が有効活用できるように共有すれば、そのノウハウは会社の資産になります。
結果、チーム全体の業務への知識が底上げされ、生産性が向上します。
進捗状況が把握でき効率的になる
「誰がどこで何をしているのか」を把握できるようになると、抜け漏れを減らせるようになります。トラブルが起こった時も関係者が状況を把握しやすいためスピーディーに対応できます。
また、上司は全体の状況が見える化するため、余裕のあるチームから別のチームに応援を出したり、スケジュールを調整しやすくなります。無駄な待機時間がなくなり、より効率的に動けるようになります。
日頃から進捗状況を把握できているので情報収集にかけるコストも下がり、状況を共有するための会議時間が短縮できるメリットも。
チーム内や異なる部署間でのコミュニケーション活性化
日頃から情報共有が活発に行われていると、お互いの業務が見えるようになります。「今忙しいかな」「こんなこと聞いたら迷惑かも」と遠慮していたことも、仕事の状況がわかっていれば話しやすくなり、伝達がスムーズになります。
また、他チームの業務内容を把握した上で情報共有できるようになるので、連携も良くなり、職場の人間関係も良くなります。
さらに情報共有には業務改善や新事業の発想など生産性向上のアイデアに繋がるメリットも。
本人よりも別の人のほうが「こういうやり方があるんじゃないか」と改善案が思いつきやすかったり、「これとこれを組み合わせたらもっと良いサービスになりそう」とアイデアが生まれたりします。
こういったノウハウを活かして会社を成長させる経営手法を『ナレッジマネジメント』と言います。
ナレッジマネジメントについては下記の記事をご覧ください。
以上のメリット・デメリットをふまえ、情報共有が必要な理由をまとめましょう。
- 業務の属人化を防ぐ
- 情報収集にかけるコストを下げて仕事を効率化する
- 生産性を向上させる
- チームや部署間での連携をスムーズにする
- 新たな発想が生まれる環境をつくる
関連記事:メールでの情報共有はもう限界!社内連絡はSONRで整理整頓
どのように情報共有するか

それでは情報共有をどのように行えば良いでしょうか。効率的な情報共有にはポイントが3つあります。
- 「蓄積」…後から確認できること
- 「共有」…他の人が見てもわかること
- 「活用」…その情報に意味があること
そのためにも「何の情報を」「いつ」「どのように」共有するのかルールを明確にしましょう。
・会議資料、議事録
・クレーム報告
・日報や業務連絡
・成約状況
・プロジェクトの進捗状況
・個人スケジュール
・備品の予約状況 など
・会議の前日
・クレームを上司に報告する時
・毎日の業務終了前
・顧客から発注依頼を受けた時
・新しい予定が決まった時 など
・社内メーリングリスト
・ビジネスチャットツール
・社内wiki
・日報ツール
・カレンダー共有ツール など
自分の持っている情報が会社にとって価値のあるものか気づいていなかったり、共有する方法がわからなかったりして、せっかくの情報が共有されないともったいないですよね。そこで上記のようなルールづくりをすることで、情報共有を習慣化すると効果的です。
また、情報共有のフォーマットを用意すると、より共有がしやすくなります。
情報共有のルールづくり
このようにルールに沿って情報共有を行うと、自然とその情報がどういった意味を持つかが適切にラベルされるため、後から他の人が見た時に理解しやすくなります。
「会議の議事録、前の担当者はどう作っていたのかな」
「以前にも似たようなトラブルがあったぞ。その時はどう対応していたんだろう」
「このお客様は前回どういう提案をしたっけ」
こういった時に情報共有ツールに情報が蓄積されていれば、スムーズに解決できます。
また、情報共有ツールの強みは検索ができること。新しく入ってきた新人や途中から参加したメンバーも、検索で必要な情報にあたれます。
シンプルでかんたんな情報共有ツール「SONR」

弊社が開発・運営している「SONR」は「もっともシンプルで、もっとも簡単に」をコンセプトに掲げる情報共有ツールです。チームでのコミュニケーションを取りながら情報を共有し、蓄積することが可能です。
・300名まで2万円/月、導入しやすいコスト
・導入の訪問サポートやオンラインサポートなどの支援
・多くの業種での生産性向上と業務効率化の実績
導入できるか不安、運用のイメージが沸かないといったお悩みの方には導入説明会や活用方法のご提案をしております。お気軽にご相談ください。
SONRを活用しているお客様の事例

工事現場のリアルタイムな進捗情報を共有することで、伝達が簡略化されロスが削減されたシーファイブ様。社内、外部含めて一つのプロジェクトに携わるすべての人が最新情報を共有しているので、連携がスピーディーに。
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各店舗が遠隔にあり、連絡ツールもバラバラだったため情報にタイムラグがあった山のせ様では、スケジュールやクレーム報告、各プロジェクトの情報など様々な情報共有をSONR上で行うことで生産性が向上しました。
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連絡ツールはメッセージアプリを使用していた水野染工場様。社員全員がタブレットを持ち、情報を共有することで、会社の価値観や理念も浸透。社員が同じ方向を向くことで生産性もアップしました。
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