自社に合った業務効率化ツールの選び方
近年、働き方改革や生産性向上の観点から業務効率化ツールに注目が集まっています。テレワークで業務を見直したことをきっかけに、IT化を検討している企業も増えているのではないでしょうか。
しかし、業務効率化ツールは無数にあり自社に合ったツールを探し出すのは大変です。既存の業務をどうやってツールに置き換えていくのかわからない、ツール導入のハードルが高いといったお悩みもあるかもしれません。
この記事ではツール選定のポイントと、主要な用途の業務効率化ツールをご紹介します。
自社に合った業務効率化ツールとは?
業務効率化とは既存の業務を見直し、作業時間を短縮したりコストを削減したりして効率化することです。業務効率化ツールはこの効率化にITを活用し業務改善を支援するツールです。
業務効率化ツールには、業務プロセスを改善したり作業を効率化したりするための様々な機能があります。
例えば、
・請求書発行やデータ抽出といった作業を自動化するもの
・社員が持つ情報をチーム全体で活用できるように一元管理するもの
・タスクを見える化し無駄や漏れがないようにするもの
・社内コミュニケーションを円滑にするもの
などです。
それぞれ単一の機能に特化したツールもあれば、一つのツールで複数の機能を備えたものもあります。
こういったツールの特徴を把握しないまま自社に導入してしまうと、自社の課題を解決できないだけでなく、似たようなツールがいくつもあって現場での使い分けができない、多機能すぎて使わない機能ばかりで使いにくい、必要な機能が足りずツールだけでは完結できない…といった問題が起きてしまいます。
これではせっかく導入したツールが活用されず業務の効率化ができません。
そうならないためにも業務効率化ツールを導入する前に既存の業務にはどういった作業があるのか、それぞれにかかっている時間やコストを把握することが必要不可欠です。
また、業務効率化ツールで何ができるかを把握することも重要です。目的に合わせて様々な特徴を持っているため、自社に合ったツールを選びましょう。
おすすめの業務効率化ツール
それでは実際に業務効率化ツールにはどんなものがあるのでしょうか。代表的な種類と例をご紹介していきます。
グループウェア
グループウェアとはチームで仕事を進める上でスムーズな情報共有・コミュニケーションを実現するための機能がパッケージングされたツールです。
プロジェクトをスムーズに進めるためのタスク管理、社内の様々な稟議や申請をデジタル化するワークフロー、社員の勤怠データを管理するタイムカード、複数の拠点部署間で円滑なコミュニケーションを取れるメッセージや電子会議室、情報共有のための報告書など、豊富な機能があることが特徴です。
一つのツールで多くのことができますが、画面が複雑になりがちなため操作にはITスキルを必要とします。また、導入する際、それぞれの機能に既存の業務フローを落とし込んでいくハードルが高いため、前準備をしっかりする必要があります。
・サイボウズoffice
多くの企業に導入されている日本製のグループウェアで、中小企業に最適化された基本機能が揃っています。また、豊富な導入事例があるため自社の業種、規模に合った先行事例を参考にできるメリットがあります。
RPA
定まったルールに従って繰り返して行うような単純作業を自動化するツールです。
例えば、前日の売上データのダウンロードやアップロード、営業成績を集計し決まったフォーマットでグラフ化、商品情報など大量のデータ入力、各社員の給与計算といった日々の定型業務を自動的に行ってくれます。
同じ作業を繰り返して行う業務は人間がやるとミスや処理速度のバラつきなどパフォーマンスにムラが出ますが、機械は疲れることがないため単調な作業が得意です。最も効率化に向いている分野と言えます。
一方で機械は自分で考えることができないため、自動化に落とし込むことは人間が行う必要があります。例外処理も苦手です。エラーが出ると処理が止まってしまうため、日々調整して精度を高めていく必要があります。
・WinActor
日本製のRPAツールで多くの企業に導入されています。あらかじめパーツが用意されているため、プログラムなどの専門知識がなくてもRPAの構築が可能です。
会計ツール
法改正により今まで紙で管理する必要があった見積書や請求書もデジタル化できるようになりました。
デジタル化することによって外出先からも発行、確認ができるようになるため、決裁者が出張で不在といった時やテレワーク時も滞りなく業務を遂行できます。また取引先ともクラウド上でやり取りできるため、郵送業務の大幅な削減が可能です。
また社外の税理士と連携がしやすく、会計に関する業務全般の効率化が期待できます。
・マネーフォワード クラウド請求書
様々なクラウドサービスと連携可能な会計ツールです。クラウド上で見積書や請求書が発行できるほか、定期的な請求が必要な請求書を自動発行や郵送代行があります。
https://biz.moneyforward.com/invoice
契約書ツール
契約書も法改正でデジタル化できるようになり注目を集めています。
契約書発行の中でも煩雑になりやすいのが押印ではないでしょうか。特に押し忘れで何度もやり取りが発生すると契約書締結までに時間がかかってしまいます。契約書ツールならクラウド上で確認してもらい押印できるため円滑な契約締結が可能です。
また紙の契約書は印紙代と郵送費がかかりますが、デジタル化するとコストが削減できます。契約書作成のための製本作業もなくなり、過去に締結した契約書をあとから見返しやすくなることもメリットです。
・クラウドサイン
弁護士ドットコムが運営しているクラウド契約書サービスで、弁護士が監修しているため安心感があります。操作も直感的で、取引先がクラウドサインのアカウントを持っていなくても締結が可能です。
名刺管理ツール
商談や打ち合わせで交換した名刺をデータ化し一元管理するツールです。今まで個人が持っていた人脈を組織で管理することで会社全体の資産になります。
また多くの場合、営業支援ツールと連携しているためチーム全体の営業活動が効率的になります。
・Sansan
スキャンした名刺を読み取ってデジタルデータ化し、管理できる名刺管理ツールです。営業支援ツールとの連携が充実していて、重複した顧客情報も名刺をスキャンするだけで最適化する運用支援機能もあります。
タスク管理ツール
チームのタスクを可視化し共有することでプロジェクト全体のスケジュールを管理するツールです。
誰が担当しているのかがわかるようになるため、同じ作業を同時にやってしまうといった無駄や、誰かがやっているだろうと楽観視してタスクが抜け落ちる漏れがなくなります。また進捗に問題が出じた場合もいち早く気づけるため、円滑にプロジェクトを進行することができます。
・jooto
縦に並んだボードにタスクを追加していく直感的な操作でチームのタスク共有ができるツールです。それぞれのボード間をタスクが移動できるため、進行状況を一目で把握可能です。またガントチャート機能があり、全体のスケジュール感を把握しやすいです。
コミュニケーションツール
業務に関するやり取りや意見交換をデジタルで行うためのツールで、ビジネスチャットや社内SNS、web会議ツールなどがあります。
複数拠点や部署間、テレワーク時など集まって会話できない時もスムーズなコミュニケーションが可能です。
コミュニケーションツールには大きく分けて社内外の連絡や情報共有に特化したものと、社内交流に特化し人材定着や社風改善に寄与するものがあります。
スケジュールやタスク管理が盛り込まれていることが多く、コミュニケーションを取りながら業務を遂行していく工夫がされています。
・SONR
社内コミュニケーションツール「SONR(ソナー)」は、社内で起こっている、一つ一つの話題に集中できるよう設計されており、社内の出来事を整理しながら確実に完了させていくことができるグループウェアです。
SONRは「もっともシンプルで、もっとも簡単な」をプロダクトポリシーにしており、誰でも簡単にブラウザや専用アプリから投稿の確認、コメントの返信、予定の確認などができる様になっています。
さらに、『中小企業が導入しやすいコスト・導入の訪問サポートやオンラインサポートなどの支援・多くの業種での生産性向上と業務効率化の実績』などITツールの導入が不安な企業でも安心して導入いただけます。