コミュニケーションが活性化する職場づくり|改善のポイントや具体的な取り組みとは
職場におけるコミュニケーションについて課題を抱えている企業は多いのではないでしょうか。
職場内のコミュニケーションは個人間での問題と思われがちですが、職場の環境や制度などを整えることによっても改善を図ることができるため、企業全体でも取り組むことが大切です。
この記事では、
「職場内のコミュニケーションを活性化させたい」
「人間関係をより良いものにして働きやすい職場にしたい」
というお悩みの方に向けて、職場で円滑なコミュニケーションを図るためのポイントを解説します。
目次
職場でのコミュニケーション活性による重要性・メリットとは?
「良好なコミュニケーションを築くと職場に良い影響がある」と漠然とイメージできるものの、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
職場におけるコミュニケーション活性についての重要性やメリットを次から詳しく見ていきましょう。
①生産性の向上
職場でのコミュニケーション活性化によって、生産性の向上が期待できます。
業務上のミスが発生する原因の一つとして「情報がうまく共有されていなかった」「間違った情報が伝達されていた」といった、従業員間のコミュニケーション不足が挙げられます。
しかし、コミュニケーションが活性化することで、コミュニケーション不足による業務上のミスを防止することができ、結果的に生産性の向上が期待できます。
また、ミスが発生したとしても、コミュニケーションが活発な職場であれば、ミスに対するフォローができたり、効率よく協力し合ったりして迅速に問題解決ができるでしょう。
②離職率の低下
職場でのコミュニケーション活性化は離職率低下にも影響を与えます。
離職の原因はさまざまありますが、そのうちの一つとして挙げられているのが「上司や同僚との人間関係の不満」です。
人間関係が悪化することで職場での居心地が悪くなると、ストレスを感じてしまいます。その結果、離職を招くことも少なくありません。
しかし、コミュニケーションの活性により、上司や部下、同僚と良好な人間関係を築くことができれば、居心地の良い職場を作ることができます。
仕事の相談やヘルプなど、お互いに声をかけやすくなることで、従業員同士が助け合える環境ができれば、離職率の低下も期待できるでしょう。
③アイデアが生まれやすい
職場でのコミュニケーションが活性化すると、新しいアイデアが生まれるというメリットがあります。
というのも、コミュニケーションが活発な環境だと、ある課題に対して上司・部下関係なく、多種多様な意見交換が交わされるようになるためです。
多種多様な意見交換がされるなかで、新たなアイデアによって課題が解決することもあるでしょう。
職場でのコミュニケーションが不足する理由3つ
現状を改善するためにも、職場がどのような理由でコミュニケーション不足なのかを分析することは欠かせません。
職場でのコミュニケーションが不足しているのには、さまざまな理由や状況が考えられます。いくつか考えられる理由を見ていきましょう。
①交流する機会が少ない
そもそも社内の従業員同士が交流する機会がなく、部署内外の人と仕事上でしか話さないという場合は、コミュニケーションが不足することがあります。
また、テレワークやハイブリットワークを導入している企業だと、ほかの従業員と対面で交流する機会がなく、コミュニケーションが希薄になる傾向にあります。
②雑談がしにくい雰囲気がある
雑談がしにくい雰囲気があるというのも、職場でのコミュニケーションが不足する理由になります。
仕事以外の話をする機会というのは、従業員同士の親交を深める手段となりえます。
ただ、雑談ができない、仕事の話しかできないという雰囲気だと、気楽なやり取りができず、親交を深められないのはもちろん、コミュニケーション不足の原因になります。
③組織での縦割り意識が強い
組織内での縦割り意識が強いことも、コミュニケーション不足の原因に。
毎日顔を合わせる部署内だとコミュニケーションをとれるものの、普段業務で関わることがない他部署・他事業所の従業員とのコミュニケーションが取れていないというケースがあります。
他部署・他事業所の従業員とはメールやチャットでしかやり取りをしておらず、顔を知らないということもあるのではないでしょうか。
横とのつながりがないと、何かプロジェクトが立ち上がった時やヘルプが必要なときに連携が取れず、業務に支障が出るおそれがあります。
関連記事:「社内コミュニケーションが苦手な人の特徴とは?克服方法と上手い人に共通するポイント」
職場でのコミュニケーション改善方法や取り組み
職場でのコミュニケーション改善のための取り組みはさまざまですが、ここでは実際に存在する施策についていくつか紹介します。
①社内ランチ会の実施
職場でのコミュニケーション改善のための施策として、社内ランチ会の実施があります。
社内ランチ会はグループでランチに行くことで、従業員同士のコミュニケーション活性化を目的とする制度です。企業によって「社内ランチ制度」「社内交流ランチ」など名称は異なります。
なかには「シャッフルランチ」という名称で、他部署メンバー同士がランチに行くというのを導入している企業もあり、同じ部署での交流はもちろん、部署を超えた交流ができたり、親睦を深められたりするのがメリットです。
また、社内ランチ会は時短勤務の従業員や夜の飲み会に参加しづらい従業員も参加しやすいため、比較的導入しやすい制度と言えるでしょう。
②コミュニケーションに関する社内研修の実施
コミュニケーションに関する社内研修を行うことも改善方法の一つと言えます。
コミュニケーション研修は正しいコミュニケーションの基礎を学ぶ研修のこと。コミュニケーション能力を伸ばし、相手に与える印象や仕事に対するモチベーションアップにつなげることを目的とします。
コミュニケーション研修を通して、コミュニケーションの必要性や重要性を理解できるため、従業員同士の関係性が改善されたり、主体的な発言が増えたりといったメリットがあります。
③社内イベントの開催
職場のコミュニケーションを活性化するために、社内イベントを開催することも手段として挙げられます。
社内イベントはその名の通り、イベントを企画して社内で行うこと。オフィス内で行うものから、オフィス外で行うものまでさまざまなイベントがあります。
▼社内イベントの例
- ボードゲーム大会
- 運動会・フットサル大会
- 社員旅行・合宿
- バーベキュー など
社員のみで行うイベントはもちろん、社員の家族が参加可能なものまで企業によってさまざまな取り組みがされています。
ただし、強制参加にしない、トラブルを回避するためのルールの策定といった、社員が気持ちよく取り組めるような配慮は必要です。
④ピアボーナスの導入
ピアボーナスも職場のコミュニケーション改善のための環境づくりの一環です。
ピアボーナスとは、社員同士で報酬を送り合う制度のこと。日頃の感謝のメッセージとあわせてポイントを送り合います。
定期的にポイントを集計し、会社ごとに設定したルールのもと、ポイントをお金や商品に交換することができます。
感謝や賞賛を口頭で伝えるのは少し恥ずかしいもの。しかし、ピアボーナスを活用することによって、感謝の気持ちを伝えられるため、相手との親睦が深められたり、モチベーションが高まったりするメリットがあります。
⑤フリーアドレス制の導入
フリーアドレス制の導入も、コミュニケーション活性化に有効的と言えます。
フリーアドレスとは、オフィス内で従業員ごとの固定の席を設けず、自分の好きな席にパソコンや仕事に必要なツールを持ち込んで働くスタイルのこと。
毎日席替えをする感覚で仕事ができ、毎日違う人と顔を合わせるため、コミュニケーションをとるきっかけになります。
⑥コミュニケーションツールの導入
社内でコミュニケーションツールを導入することも、改善方法の一つです。
コミュニケーションツールとは、社内あるいは社外のメンバー間で情報共有や伝達をオンライン上でできるツールのこと。
具体例としては、ビジネスチャットツールやWeb会議システムなどが挙げられます。
例えば、ビジネスチャットツールは会話をするように業務連絡ができることや、リアクション機能で絵文字も使えることから、メールと異なりカジュアルなやり取りが可能です。
コミュニケーションツールを活用することによって、対面以外のコミュニケーションの手段を増やすことができます。
⑦1on1ミーティングの実施
1on1ミーティングも職場のコミュニケーション改善のための取り組みの一つです。
1on1ミーティングとは、1対1でのミーティングで上司と部下の組み合わせで行うことが一般的とされています。
仕事に関する進捗報告や目標設定のほか、上司が部下に対してコーチングを行ったり、ケースや業務に関する相談をしたりするケースもあります。
1on1ミーティングでは、上司と部下がしっかりとコミュニケーションを取る時間を確保することが可能です。
⑧メンター制度の導入
メンター制度の導入もコミュニケーション改善のための施策。
メンター制度は先輩社員が後輩社員に対して定期的に面談をおこない、業務に関する悩みや不安を聴く機会を設ける制度のことで、後輩社員の精神的なサポートとしての役割があります。
先輩社員のことを「メンター」と呼ぶのに対し、後輩社員は「メンティ」と呼びます。また、メンターは直属の上司ではなく、年齢が近い先輩社員が選定されるのが一般的で、後輩社員にとってメンターは社内における兄・姉のようなポジションと言えるでしょう。
メンター制度は新入社員や若手社員が指導対象となるのが一般的ですが、中堅社員も対象とする企業があるようです。
相談できるメンターがいることで、不安や悩みを一人で抱え込む事態が防げて、結果的にコミュニケーションの活性や従業員の定着を高めることにも役立ちます。
職場でのコミュニケーションを円滑にとるポイント4つ
これまでは職場のコミュニケーションをより良いものにするために、制度やイベントといった企業全体での取り組みを紹介しました。
ただ、円滑なコミュニケーションのためには個人のコミュニケーションのあり方や姿勢というものも重要視されます。
次から、個人でできるコミュニケーションのポイントについて見ていきましょう。
①相手の話を聴く
職場でのコミュニケーションを円滑にとるために、相手の話をよく聴くことを意識しましょう。
職場に限らず、コミュニケーションは「傾聴が重要」とも言われるほど、相手の話をよく聴くことが重要視されます。
もし自分が話しているのにも関わらず、相手が相槌もなく興味なさそうに聴いている様子を見ると、話す意欲がなくなってしまいますよね。
相槌をうちながら、自分の話をきちんと聴いている姿勢を見せることで、相手も気持ちよく話せますし、興味関心を示すことが可能です。
そうすることで、結果的にコミュニケーションをとれて良好な関係の構築に役立ちます。
②自己開示も積極的にする
円滑なコミュニケーションのためには、自己開示を積極的にすることも重要とされます。
お互いのことをあまりにも知らない状態だと、なかなか親睦を深めようと思っても難しいもの。
例えば、出身地や趣味など自身のプロフィールについて自己開示をすれば、相手との共通点が見つけられることもあるため、距離が縮まるきっかけになるでしょう。
③褒めることを意識する
褒めることを会話の中に取り入れると、コミュニケーションがよりしやすくなります。
相手を褒めることで、相手の自信やモチベーションが高まったり、喜びが生まれたりします。また、褒めた人に対して「自分のことを見てくれて、しっかりと評価をしてくれる」と信頼を寄せるようになります。
褒めるというとハードルが高く感じられるかもしれませんが、「挨拶がしっかりとできて気持ちよく仕事ができる」といった相手の具体的な行動に対して褒めることから始めるとよいでしょう。
④上司から積極的に話す
職場のコミュニケーションの活性化のためには、上司の立場の人が積極的に改善に取り組むことが欠かせません。
特に上司と部下という上下間でのコミュニケーションは、上司から話しかけるのがポイントになります。
上司が忙しく働いていたり、あまり話しかけなかったりするようでは、部下から話しかけづらいものです。
上司が積極的に部下に話しかけることで、「部下に関心を寄せている」という姿勢を示せるため、上下間のスムーズなコミュニケーションの構築に役立ちます。
職場でのコミュニケーションでやりがちなNG例とは
職場でコミュニケーションを取ろうとするものの、コミュニケーションの取り方や話題によっては、相手との関係性を良くするどころか逆効果なケースがあることにも注意が必要です。
コミュニケーションにおいて、NGとされる例について次からチェックしましょう。
①仕事の愚痴や悪口を言う
仕事の愚痴を言ったり、同じ職場の上司や部下、同僚に対する悪口を言ったりすることは、かえってコミュニケーションに悪影響を及ぼします。
というのも、仕事の愚痴や従業員に対する悪口というのは相手に不信感を与えてしまうため。
ネガティブな話をすることで自分はストレスの発散になるかもしれませんが、仕事の愚痴や悪口が、対象の人や上司の耳に入る可能性も否めません。
結果的に職場の人間関係や雰囲気に悪影響を及ぼすこともあります。
②プライベートに踏み込み過ぎる
相手のプライベートな部分に踏み込み過ぎることも、コミュニケーションとしては適切でない場合があります。
例えば、家庭の事情や恋愛事情などが挙げられます。
相手のプライベートを知ることは親密になるきっかけになるかもしれませんが、人によっては「プライベートな部分は知られたくない」という価値観を持つ人もいるためです。
相手と非常に親しい関係であれば、話題として良いかもしれませんが、そこまでの関係性が構築されていないのであれば、プライベートな部分に踏み込むような話題は避けましょう。
③政治や宗教に関する話をする
政治に対する考え方や宗教の信仰は自由とされていますが、コミュニケーションを取るための話題としてはNGとされます。
政治や宗教に関する思想・信仰は個人の自由であるからこそ、相違がある場合、衝突する原因になり得るためです。
特に宗教に関しては、信仰の違いで否定されるようなことがあると自分自身が否定されたと感じることもあり、トラブルの原因に。
職場のコミュニケーションとしては、政治や宗教など個人の価値観が強く出る話題は避けるのがベターです。
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